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動画編集ソフト「Da Vinci Resolve」用のHackintoshを考えてみる

動画編集ソフト「Da Vinci Resolve」を使う機会があったので、快適に動作するHackintoshを組んだらどれくらいの性能とコスパになるのかを考えてみました。

公開日: 2021.9.8

使用ソフト

iMovieとかでもいいんですが、機能がやや足りないので、無料で高性能、しかもあのBlack Magic社が開発しているDa Vinci Resolveを使うとします。

こちらの記事によると、Da Vinci ResolveはGPUベースのアプリらしいので、GPUを強くすると快適に使えそうです。ただ、無償版だと書き出しにdGPUは使ってくれないようです。

実際にdGPUを積んだノートPCでDa Vinci Resolveを使ってみたんですが、簡単な動画編集でもdGPUメモリが2GBだったのですぐにメモリ不足になりました。本格的な編集をするなら、4GB以上は欲しいところですね。

Hackintoshで使うならどんな構成がいい?

dGPU

GPUの処理能力は、4K30PでNVIDIA GRX1070以上らしいので、HackintoshでいうとRadeon RX590あたりでしょうか。中古で4万円くらいですね。

なお、NVIDIAのdGPUはHackintoshでは動作しないか不安定になるので、除外です。

CPU

無料版を使うとなるとエンコードはCPUになるので、CPUは強めのを搭載したいところです。作業中のレンダリングはdGPUが担うといっても、CPUもそこそこパワーがあると動作が軽くなります。

書き出し時にはコア数がある方が有利なようなので、ここ数年のモデルで16スレッドくらいあると有利そう。となると、Ryzen 7かCore i7という選択肢になりそうです。CPU単体で4万くらいでしょうか。

メモリ

意外と大事なのがメモリ。8GBくらいだとすぐにパンパンになってスワップするので、最低でも16GB、できれば32GB欲しいところです。

メモリは16GBが1万円切るくらいなので、32GBで2万円。

ストレージ

動画編集はとにかくストレージを使います。最近はフルHD以上が求められることが多いので、素材のデータだけでも食うのにキャッシュや書き出しでさらに使います。

ということで、ストレージは最低でも1TB。速度を考えたらNVMeがベスト。速度を求めすぎなければ1TBで1万円くらいでしょうか。

Da Vinci Resolve用Hackintoshのコスパは?

ここまでで11万くらいですね。ここにマザーや電源、ケースなどを入れると13〜15万位という感じでしょうか。このくらいの価格になるとBTOパソコンを買った方が安く上がるかもです。

Da Vinci ResolveはWindowsにもmacOSにも無償版用意されているので、編集するだけならWindows BTOとか、中古のデスクトップPCを買った方がコスパは高くなりそうです。

ただ価格差は数万程度なので、Da Vinci Resolve「も」使うのであれば、Hackintoshにする価値は十分にあると考えます。

M1 Mac miniのが良い?

本体価格で13万円超えとなると選択肢に入ってくるのが、M1 Mac mini。

こちらの検証記事によると、M1 Macに最適化されたDa Vinci Resolveだと、旧バージョンの1.5倍くらいの性能があるとか。

M1 Mac miniだと、メモリを16GBにしても10万円くらいなので、かなりコスパが良いですね。メモリが16GB頭打ちなのは厳しいですが、次世代M1 Mac miniになったらここは改善されると思うので、次世代ならアリな気がします。

あと、M1 Mac miniは消費電力が小さいのも良いですよね。


動画編集ソフト「Da Vinci Resolve」用のHackintoshを考えてみました。

Hackintoshとしては「普通に強めのHackintoshを作る」くらいの感じですが、コスパを考えるとM1 Mac miniに軍配が上がります。

Hackintoshは実機のMacにある性能のレンジが一番苦手(それより低くて安い、圧倒的に性能が高い、というどちらかが強い)なので、仕方ない部分ではありますが、すでにHackintoshを組んでいる人はおそらく10万円未満のアップグレードで済むと思うので、アリだと思います。