HackintoshでゲームをやらないならGT710を中心に組むのがオススメ
HackintoshでゲームをやらないならGT710を中心に組むのと良いというお話。HackintoshでGT 710を使うメリットなど。
公開日: 2021.4.25
HackintoshでGT710がオススメな理由
macOSの標準ドライバで動く
macOSでは、NVIDIAのdGPUのドライバが開発されなくなって久しくなりますが、実機のMacで搭載されているdGPUについては別です。
実機Macで搭載されいているNVIDIAのdGPUは、Kepler世代のGPUです。Dortania GuidesのGPU Buyers Guideによると、下記の通りです。
SMBIOS | GPU | Initial Release | Discontinued |
---|---|---|---|
iMac13,1 | GT 640M | October 23, 2012 | June 18, 2014 |
iMac13,2 | GT 660M | October 23, 2012 | September 24, 2013 |
iMac14,1 | GT 750M | September 24, 2013 | October 13, 2015 |
iMac14,2 | GT 755M | September 24, 2013 | October 13, 2015 |
iMac14,3 | GT 750M | September 24, 2013 | October 13, 2015 |
MacBookPro9,1 | GT 650M | June 11, 2012 | October 22, 2013 |
MacBookPro10,1 | GT 650M | June 11, 2012 | October 22, 2013 |
MacBookPro11,3 | GT 750M | October 22, 2013 | May 19, 2015 |
このうち、最新のmacOSであるBig Surに対応している機種は、2013年モデルであるMacBookPro11,3だけですが、Kepler世代であれば、Big Surでも利用可能です。
新品価格が安い
dGPUというと、エントリーモデルでも1万円台、ミドルクラスでも5万円くらいが相場で、ゲームなどをしないのであれば「なるべくお金をかけたくない」と思うものです。
しかし、GT 710のグラフィックボードで一番安いモデルは玄人志向のGF-GT710-E1GBで新品で3,000円台前半で入手可能。どのみちdGPUを使うのであれば、CPUをiGPUを搭載していないCPUにすればCPUの購入コストも抑えることができます。
Intel CPUのFシリーズやRyzenなどはiGPUを除くことで数千円価格を下げているので、そうしたCPUと一緒に使うことでコスパを高めることができます。
安定してデュアルモニタが使える
HackintoshではiGPUでデュアルモニタをすると不具合が出るケースが多く、Hackintoshでデュアルモニタを使うのであればdGPUが安心とも言われます。
GT 710であれば、macOS標準ドライバで動作するので、安心してデュアルモニタ環境を構築できます。
消費電力が小さい
dGPUを搭載するとどうしても消費電力が必要となって、システム全体の消費電力が上がります。結果として、ATX電源を買い換えるコストがかかったり、電気代が上がったりとデメリットも出てきてしまいますが、GT 710はリファレンスボードの消費電力が19Wと省エネなdGPUです。
しかも、iGPUを使わないことでCPUの消費電力を下げることもできるので、一石二鳥です。
ファンレスモデルなら静音化も
dGPUというと発熱がすごいため、dGPUにファンがついていることがほとんどです。上位モデルならデュアルファンということもあります。dGPUにファンが付くということはそれだけマシンの騒音が増えるということなので、なるべく静穏化したいHackintoshユーザーには悩みの種です。
しかし、GT 710はファンレスモデルがラインアップされているので、静音Hackintoshにも最適となっています。
HackintoshでゲームをやらないならGT710で組むのがオススメな理由を見てきました。
ゲームをやりたい、動画編集をバリバリやりたいというなら別ですが、その他の一般用途であれば、相性問題も解決できてコスパの高いGT 710はかなり良い選択肢と言えるかと思います。